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シリーズ最高傑作で間違いない【LETSHUOER S12 Ultra レビュー】

どーも!おたつです。いつも見ていただきありがとうございます。

今回紹介していくのは、平面駆動イヤホンに大きな衝撃を与えた「S12」シリーズの集大成、その名もLETSHUER S12 Ultraになります!

激戦区に投入された、シリーズの最終強化版?過去モデルのS12もかなり完成度高かったですよね。だからこそ、「Ultraって言っても、ちょっと変わっただけかな」とか思ってました。

でも、結論から言うと、これは「S12が好きだったけど、あと一歩何かが足りない…」と感じていた全ての人のための、アップグレードモデルになる可能性。今回は、このS12 Ultraが本当にシリーズ最高傑作なのか、FPSゲームでの使いやすさはどうなのか?しっかり紹介できたらなと思っております。

当記事の執筆にあたって、LETSHUOERさんからサンプルをいただきました。
※私のブログやYouTubeチャンネルでは、音楽用のイヤホンをゲーミングイヤホンとして、FPSゲームで快適に使えるのか検証しております。

LETSHUOER S12 Ultraとは?

S12 Ultraは、LETSHUERというブランドがこれまで培ってつちかってきた平面駆動ドライバー技術を結集させた、S12シリーズの「決定版」と位置づけられるイヤホンですね。

心臓部には、14.8mmと大口径の平面駆動ドライバーを1基搭載。このドライバーのポテンシャルを最大限に引き出すために、内部構造から徹底的に見直したとのこと。過去モデルのS12が圧倒的な解像度とスピード感で人気になりましたが、一部では「高音が少し刺さる」「ちょっと聴き疲れする」なんて声があったのも事実だったりします。私も高音は少し気になってました。

S12 Ultraは、その鋭さをマイルドに、より音楽的に、そしてより自然なサウンドに仕上げてきたのかなと思います。

S12シリーズとの比較

じゃあ、具体的に今までのS12と何が違うの?ってところが一番気になりますよね。簡単にですが、ここで伝えときます。一言で「優等生だったS12 が、弱点を克服して万能に進化した」という感じです。

シリーズS12 S12 Ultra
全体的な特徴V字型サウンド。解像度は高いが、高音が明るすぎたり、エネルギッシュすぎると感じることも。U字型サウンド。滑らかで心地良さ重視の洗練されたチューニング。
コンセプト解像度と派手さを重視。聴き疲れしない自然なサウンドを重視。
低音域スッキリとした印象。シリーズで最も豊か。質感が向上。
中音域V字型のため、やや引っ込みがち。刺激的な部分をカットし、より自然に。
高音域鋭さや明るさが特徴。鋭さを抑え、滑らかで疲れない音色に。

より音楽的な要素が強化されて、聞き心地の良さを全面に自然なサウンドになりましたね。「高音がちょっとキツい」という弱点も克服してるし、オーディオ愛好家の方は好きになる要素が多いのかなと思います。

内容物チェック

内容物詳細
ケーブル392芯の銀メッキ銅ケーブル
交換可能なプラグ3.5mm/4.4mmの交換可能なプラグ
ポータブルDACDT01 Pro 3.5mm to Type-C DACアンプケーブルが同梱
ケース回すタイプのケース
イヤーチップバランス型とボーカル型

ケーブルは392芯の銀メッキ銅ケーブルが付属してるんですが、これがまた質感が良くて。取り回しもすごくしなやかです。プラグ交換ができるのでバランス接続も楽しめます。無印版のケーブルよりも質感上がってますね。

さらに、USB Type-Cに直接繋げられるDACアンプケーブル「DT01 Pro」まで同梱されているという大盤振る舞い。これだけで単品3,000円ほどするらしいです。今までで一番豪華かもしれないセット内容に感じますね。

LETSHUOER S12 Ultra 【評価】

イヤホン性能評価表

LETSHUOER S12 Ultra の性能を、主要な評価項目ごとに5段階(1:悪い – 5:非常に良い)で評価しました。 FPSゲームでの使いやすさがメイン評価になりますが、ぜひ参考にしてみてください。

音の印象: S12のスピード感と解像度はそのままに(解像度はそれ以上かも)、トゲを丸めて全体のまとまりを良くしたウォーム寄りのサウンド
評価項目 LETSHUOER S12 Ultra
解像度(どれだけ細かく表現できてるか) ⭐⭐⭐⭐
低音 ⭐⭐⭐⭐
中音 ⭐⭐⭐⭐
高音 ⭐⭐⭐⭐
分離感(音数が多くても聞き取れるか) ⭐⭐⭐⭐
見通しの良さ(音の隙間に余裕があるか) ⭐⭐⭐⭐
音の立ち上がり/抜けはFPSゲームに適切か ⭐⭐⭐⭐⭐
音の輪郭をハッキリ感じ取れるか ⭐⭐⭐⭐
聴いてて疲れないか(長く使い続けられるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
音場(空間の表現はFPSゲームに適してるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
定位感(敵の位置/方向をしっかり把握できるか) ⭐⭐⭐
音から感じ取れる遠近感(足音の距離判別ができるか) ⭐⭐⭐⭐
違和感のない音の認識(自然な感覚/意識で索敵ができるか) ⭐⭐⭐
装着感(万人の耳にフィットしそうな形状か) ⭐⭐⭐⭐
充実した内容物(セット内容だけで完結可能か) ⭐⭐⭐⭐⭐
コストパフォーマンス ⭐⭐⭐⭐

約30,000クラス評価 / 100点満点中 / 80点
(内訳☆評価表80点☆好み点20点)

それでは、音質の評価に入っていきましょうか。

S12 Ultraの全体的な印象は、音が滑らかで優しくなったなと感じられる方が多いかと。より音楽的で、聴いていて素直に「楽しい」と感じられるサウンドに進化しています。ただ、スカッとした音を求める方は無印版が好きって方もいるかもです。

低音域

まず低音からいきましょうか。S12シリーズって、どちらかというとスッキリ・ハイスピードなイメージがあったんですけど、Ultraは質の良い重さがあります。より上質な低音になりましたね。それに伴いスピード感は落ちてます。

「心地良いのにパンチもある」という表現がピッタリで、バスドラムのアタック感やベースラインのうねりが、他の音を邪魔することなく、存在感を主張してくる感じですね。

シリーズの中では一番低音の量感がありますが、決してボワついてるわけではなく、あくまで輪郭がハッキリした締まりのある低音かなと。

中音域

中音は、S12 Ultraのチューニングで一番特徴的な部分かもしれません。ボーカルや楽器の音はクリアで明瞭なんですけど、ほんの少しだけ後ろに定位するような、落ち着いた鳴り方をする印象ですね。

これは前モデルで指摘されていた高音域の刺激的な部分を和らげるための調整かなと思います。その副作用として、楽曲によってはボーカルが低音や高音に一歩譲るように感じられる場面もあるかもです。

ただ、これは欠点というより「個性」の範囲で、ゴチャゴチャした曲でもスッキリと分離して聴かせてくれる、という長所にも繋がっているなと感じました。ボーカルを聴いてても質感上がってますし、上位互換だと思います。

高音域

最後に高音。S12が「好きだけど、ここだけが…」と悩んでいた方に向けた高音域だと思います。耳に刺さるような金属的な鋭さがかなり抑えられていて、すごく滑らかで自然な音色になっています。シンバルの響きや弦楽器の倍音が、痛くならずにスーッと伸びていく感じが最高に心地良い。

もちろん、元の解像度が非常に高いので、細かい音の粒はしっかりと感じられます。スカッと感を求めるのであればS12 無印版が良いかもしれませんね。でも、その代わりに「長時間のリスニングでも全く疲れない」という大きなメリットを手に入れた感じ。個人的に、このチューニングは良いと思ってます。

音場(空間表現)と定位(FPSゲーミング評価)

上流は試作機とFiio K9 PROを使いました

上流を2種類使い分けた感じ、結構音質に変化が大きいと思いました。試作機だと本領発揮できてない感が強かったです。音のまとまりがイマイチになるタイプかなと。試作機の方が使いやすいイヤホンもあるので、上流が高価だから使いやすくてあたり前ってわけじゃないんですよね。

今回のLETSHUOER S12 Ultraと相性はあまり良くないようです。逆にK9 PROで聴けば音楽的にもFPSゲーム目的でも性能がグッと引きあがるように思えたので、割と鳴らす環境も選ぶのかな?と思います。ちなみに、付属のDACはPCなどに直接差し込むよりも当然音質は良くなります。手軽にスマホなどで高音質化を目的とするならアリですね。

採用されてるチップとかの相性もあるんでしょうけど、試作機は自然な空気感みたいなのを大事にしてて、ハッキリクッキリなんでも表現するタイプではないので、そこが合わないのかなと。自然な音色と自然な音色を合わせるとあんまり良くならない?別に悪い音がするわけじゃないんだけど、好みで言えばK9 PROの方が好きって感じ。もっと安価な1万円くらいの上流を使ってもそう思ったので相性はやっぱりありそうです。

さて、話を戻して…まず音場(空間表現)ですが、「どこまでも広い!」というタイプではないですね。どちらかというと、自分の周囲の少し離れた所に空間がある感じ。無印版に比べると奥行感は出て、より遠近感が分かりやすくなったように思いました。

音の立ち上がりは速く、敵が角から顔を出した瞬間の音や、遠くで響く銃声の方向はしっかり把握できます。「今、あそこの裏にいるな」みたいなのは分かる。

乱戦になりがちなゲームでも、敵の足音がごちゃ混ぜにならず、一人ひとりの位置を聴かせてくれます。基本性能は高いんですが、私の想定してる定位と若干ズレがあるのか、自然な認識が出来てるとは思いませんでした。S12も同じようなイメージがあって、そこは改善されてないようです。

複雑な空間表現をするのは苦手なのかもですね。とはいえ、十分にFPSゲーム(フォートナイトやAPEX)で戦えてはいるので、ゲームでも使えるポテンシャルはあるイヤホンだと思ってます。

LETSHUOER S12 Ultra良い点/気になる点】

良い点

  • 完成されたS12シリーズの集大成チューニング
    S12の良さだったスピード感を所々で残しつつ、高音の刺さりを見事に解消。誰が聴いても「良い音」と感じられる、非常にバランスの取れたサウンドに。
  • 聴き疲れしない自然な音色
    解像度至上主義ではなく、音楽性や長時間の快適性を重視したチューニング。ゲームにも音楽鑑賞にも、じっくり没頭できます。
  • 「これだけでOK」な豪華すぎる付属品
    交換可能な3.5mm/4.4mmプラグ付きの高品質ケーブルや、USB-CのDACケーブルまで付属。コストパフォーマンスが異常に高いです。

気になる点

  • 楽曲によってはボーカルが少し奥に聴こえる
    チューニングの特性上、ボーカルを最前線で聴きたいという方には、少し物足りなく感じる可能性があるかもしれません。
  • 十分な駆動力が必要
    本領を発揮させるには、ある程度パワーのあるDACアンプなどがあると、よりダイナミックなサウンドになるかなと。上流での変化は大きめです。

こんな人にオススメ(まとめ)

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。LETSHUOER S12 Ultraの魅力、少しでも伝われば幸いです。さて、LETSHUOER S12 Ultraですが「S12は気に入ったけど、高音の鋭さがどうしても気になっていた人へ向けた最終形態」かなと。

  • S12のサウンドが好きだけど、高音が刺さるのが苦手だった方
  • 3万円以下の価格帯で、FPSでも音楽でも高いレベルで満足できる万能機を探している方
  • 初めての本格的なイヤホンとして、付属品が全部揃っている親切なモデルが欲しい方

S12シリーズの最終形態として、完成度の高いイヤホンになったと思います。FPSゲームでの使いやすさは別の選択肢もありますが、音楽的に完成された自然で心地良いサウンドで間違いないと思ってます。

気になった方は、ぜひチェックしてみてください! 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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