どーも！おたつです。いつも見ていただきありがとうございます。
今回は、以前から界隈で「とんでもない完成度」と噂になっていた、THIEAUDIO（セーオーディオ）の「Hype 4」がついに私の手元に…Hype2はあまりハマらなかったのですが、これはどうかな？と期待をしてます。
「ミドルハイ」のクラスになりますが、正直この価格帯は激戦区。「良いもの」であるのは当たり前で、そこからどう個性を出すかが勝負の世界だと思ってます。
そんな「Hype4」がどの程度ゲーミング用途でも使えるのか？見ていきましょうか。
当記事の執筆にあたって、Linsoulさんからサンプルをいただきました。
※私のブログやYouTubeチャンネルでは、音楽用のイヤホンをゲーミングイヤホンとして、FPSゲームで快適に使えるのか検証しております。
THIEAUDIO Hype 4とは？
まずはコイツの正体を軽く解説しますね。 Hype 4は、片耳に2つのダイナミックドライバー（DD）と4つのバランスドアーマチュア（BA）を搭載したハイブリッド型イヤホンです。
一番の目玉は、THIEAUDIO独自の「IMPACT²（インパクト・スクエアード）」という技術。 これ、「耳の中にサブウーファーを突っ込む」みたいな設計だとか。2つの10mmドライバーを対向配置して、質感とパワーを維持したまま低音を鳴らすという、技術を聞くだけでワクワクするやつ。
さらに中高音域には、高級機でよく採用されるSonion製ドライバーを採用。 「強力なサブベース」と「フラットな中音域」を両立させた、THIEAUDIO製品の中でもトップクラスのトーンバランスを持つようです。
コンセプトは「音楽の忠実な再現」。つまり、モニターライクでありながら、リスニングの楽しさも忘れない！そんな欲張りな設計になっています。価格はだいぶ落ちてて、今はセール時であれば40,000円くらいで買えるようになりましたね。MK2が出たからかな。
内容物チェック
発売当初は6万円オーバーのイヤホン、付属品も豪華かと思いきや……意外とあっさりしています。少し前のZigaat系みたいな感じですね。
内容物
- Hype 4 本体
- 銀メッキリッツケーブル（3.5mmプラグ / 2pin 0.78mm）
- シリコンイヤーピース（3サイズ）
- フォームイヤーピース（3サイズ）
- キャリーケース
- クリーニングクロス
付属ケーブル、質は良いんですが「3.5mmプラグのみ」です。ただこれ、単品で買うと結構良い値段するので良いモノはきちんと付属してます。 これが出た頃はプラグ交換式はあまりメジャーではなかったので仕方ないんですよね。付属品が豪華になったのは最近ですから。
イヤピも好みのモノに変えてやる事で、イヤホンの実力を引き出してくれると思いますよ。スタンダードな液体シリコン系から、金属コアの入った物など、せっかくだから用意しておくと幸せになれると思いますよ。
THIEAUDIO Hype 4 【評価】
THIEAUDIO Hype 4 の性能を、主要な評価項目ごとに5段階（1:悪い – 5:非常に良い）で評価しました。 FPSゲームでの使いやすさがメイン評価になりますが、ぜひ参考にしてみてください。
| 評価項目 | THIEAUDIO Hype 4 |
|---|---|
| 解像度（どれだけ細かく表現できてるか） | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 低音 | ⭐⭐⭐ |
| 中音 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 高音 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 分離感（音数が多くても聞き取れるか） | ⭐⭐⭐⭐ |
| 見通しの良さ（音の隙間に余裕があるか） | ⭐⭐⭐⭐ |
| 音の立ち上がり/抜けはFPSゲームに適切か | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 音の輪郭をハッキリ感じ取れるか | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 聴いてて疲れないか（長く使い続けられるか） | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 音場（空間の表現はFPSゲームに適してるか） | ⭐⭐⭐⭐ |
| 定位感（敵の位置/方向をしっかり把握できるか） | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 音から感じ取れる遠近感（足音の距離判別ができるか） | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 違和感のない音の認識（自然な感覚/意識で索敵ができるか） | ⭐⭐⭐⭐ |
| 装着感（万人の耳にフィットしそうな形状か） | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 充実した内容物（セット内容だけで完結可能か） | ⭐⭐⭐ |
| コストパフォーマンス | ⭐⭐⭐⭐ |
約50,000円クラス評価 / 100点満点中 / 88点
(内訳☆評価表80点☆好み点20点）
第一印象は、「上品なドンシャリ」。 暖かみがあるのにキレがある、バランスも良い、なんとも不思議な音です。「ああ、これ上位クラスの音だわ」と一瞬で分かるような音です。
低音域
まずは低音域から、ここがHype 4の売りでしょうね。 ミニサブウーファーという表現は大袈裟ではないと思いました。
量感はかなり多めなんですが、ただボンボン鳴ってるだけの安っぽい低音とは次元が違います。 「ズーン」と深く沈み込むような重低音で、振動が身体に響くような感覚。
それなのに、輪郭は超タイトで引き締まっている。「IMPACT²」技術、これは凄い。 Hype 2と比べても、よりアタック感が強く、芯のある低音を楽しめます。
量がここまであるのに他の音を邪魔しない仕組みになってますね。
中音域
低音がこれだけ強いと「中音が埋もれるんじゃないか？」と心配になりますよね。 ところが全然問題ない、ここがHype 4の凄いところ。
低音が中音域に滲んでくる感覚がほとんどないです。 ボーカルはクリアで、少し前に出てくるような印象。特に男性ボーカルの厚みや、女性ボーカルの艶めかしさが素晴らしい。
FPSで言うと、環境音の中でも、味方のボイスチャットがクリアに聞こえるレベルの分離感があると思います。
高音域
Sonion製ドライバーのおかげか、すごい滑らかです。 高解像度でどこまでも伸びていく感覚があるのに、耳に刺さるような嫌な部分が綺麗に抑えられています。
シンバルやハイハットの金属音も、「シャリシャリ」ではなく「キラキラ」と輝くような質感。 長時間聴いていても聴き疲れしにくい、洗練されたチューニングだと感じました。
音場（空間表現）と定位（FPSゲーミング評価）
上流は試作機でも十分に聴けると言えば聴けるのですが、K9 PROにすると音の芯がしっかりしますね。全体的にクッキリするので、結構印象が変わります。特殊な技術を使ってるから余計に駆動力が必要になるんでしょうね。フルで楽しむのならパワーのある上流必須かと思います。
ゲーム用途であればそこまでは必要ないと思いますが…アンバランスではなく、バランス接続にしてパワフルに鳴らせば試作機でも良い感じになりますよ。
逆にK9 PROはアンバランスの方が良くない？となったので、パワフルすぎてもゲームではイマイチになるのかなと思うところがあります。
さて、本題ですが、 「FPSで使うとどうなるのか？」
結論から言うと、贅沢に高水準で楽しめるタイプかなと。
まず音場ですが、広めです。 横だけでなく、縦と奥行きもしっかり感じられる立体感があります。音が団子にならず、空間に余裕があるため、乱戦時でも混在しにくいです。Hype2のような音が密集してる感覚はないです。
そして定位も優秀。付属のアンバランスケーブルと試作機の組み合わせでは、ちょっとイマイチになるのですが、バランスケーブルに変えるだけで、敵の足音や銃声の方向がつかみやすくなります。使ったのはSnowLunaですね。価格も手が届く範囲なので、最近よく検証に使います。
APEX,BF6,VALORANTで試しましたが、爆発音のような低音が響く中でも、重要な音がかき消されません。ここまで派手目な音なのに分離が良いという特徴が活きてますね。
ただ、純粋な「競技用特化デバイス」として見ると、低音の迫力が強すぎる側面もあり。勝つことだけを考えるならもっと分析的にチューニングされたモニター機もありますが、「ゲームの迫力を楽しみつつ、索敵もしっかりこなしたい」という欲張り向けの選択肢になるイヤホンだと考えます。
THIEAUDIO Hype 4 【良い点／気になる点】
良い点
- 圧倒的な「音の万能感」
深い低音と高解像度の両立。音を純粋に楽しむ事も聞き分ける事も可能。 - サブウーファー級の低音
低音好きも納得の量感と質。 - 装着感が良い
シェルは、耳のくぼみにピタッと吸い付くようなフィット感。
気になる点
- ケーブルが3.5mmのみ
正直、このクラスなら4.4mmプラグを選べるようにするか、変換アダプタを付けないと今は辛いです。一昔前のイヤホンなので仕方ないですが… - パワーが必要
低音の締まりや音場の広さを100%引き出すには、ある程度パワーのあるDAC/AMPが必須です。※試作機クラスでOKだがバランス接続推奨
こんな人にオススメ（まとめ）
さて、ここまでお疲れ様です。THIEAUDIO Hype 4はいかがでしたでしょうか？THIEAUDIOというメーカーの販売するイヤホンはどれも完成度高いのかなと思ってしまう体験でした。
Hype4がオススメな人
- 「楽しさ」と「勝ち」を両立したい人
ゲームの音響をリッチに楽しみつつ、定位もしっかり把握したい贅沢なゲーマー。 - 上質な低音を求めている人
ボワつく低音は嫌いだけど、身体に響くようなサブベースは欲しい人。 - ミドルクラスで「あがり」を探している人
これ以上高いハイエンドに手を出す前に、一度これを聴いてみてほしい。「もうこれで良くない？」と思ってしまう感じにもなると思うので…
逆に、「足音以外の音はいらない」「極限までフラットで乾いた音が好き」というストイックな競技志向の方には、少し音が派手すぎるかもしれませんね。
個人的にHype 4は「従来の『高解像度』と『深い低音』は両立しないという常識を破壊したイヤホン」だと思います。 これは良いと思えるモノで、自信を持ってオススメできる一本でした！
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
