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国産メーカーならコレ!【final VR3000 for Gaming リケーブル ver レビュー】

どーも!おたつです。いつも見ていただきありがとうございます。 今回紹介していくのはfinalのゲーミングイヤホン「VR3000 for Gaming」になります!

finalと言えば、オーディオ好きなら知らない人はいないっていうくらい有名な日本の高級ブランドですよね。そんなfinalが「ガチでゲーム用に作りました」っていうイヤホンを数年前に出したわけですが、リケーブル不可の残念仕様だったのです。

特に話題にもなってなかったのですが、それのリケーブル対応版を8月末くらいから販売されてまして、試しに買ってみました。(コンデンサマイク付きの物を購入したのでそれを評価していきます) INZONE E9が残念すぎた反動もありますが、リケーブルをする事で、それを超えられるんじゃないのかな?と個人的に思ってるところです。

正直、今更感のある製品ですし、VR4000 for Gaming出せや!って思いますが…音の変化や、今更買うメリットはあるのか?考えていければなと思っております。ちなみにコンデンサマイク付きの物を購入したのでそれを評価していきます。

Finalさん、VR4000 Gaming作りましょう…もう日本メーカーで期待できるのは他にないのでは?と思ってるくらいです。日本の企業に最高の物を作ってもらいたいのです。必要ないと思いますが、良かったら協力します(笑)

当記事で紹介する物は個人的に購入した物です。
※私のブログやYouTubeチャンネルでは、音楽用のイヤホンをゲーミングイヤホンとして、FPSゲームで快適に使えるのか検証する活動をメインで行っております。

final VR3000 for Gamingとは?

さて、まずこのVR3000 for Gamingがどんなイヤホンなのか、っていうところからいきましょう。 一番のウリは、メーカーが「音の空間表現と定位感に特化させた」とハッキリ言っている点ですね。要するに、音楽を気持ちよく聴くことよりも、「敵がどこにいるか」を正確に把握することに全振りしたチューニングがされてるってわけです。

心臓部には「f-CORE DU」っていう自社開発の6mmダイナミックドライバーが1基だけ搭載されています。最近流行りのハイブリッド型(複数のドライバーを積むタイプ)じゃないあたりに、逆にfinalの自信を感じますよね。 この小さなドライバー一つで、ゲーム内の空間をどれだけリアルに描き出せるのか。ここが注目ポイントになってきます。

コンデンサマイクが必要ないのなら通常のリケーブル版を買いましょう。
1000円しかリケーブルできないタイプと変わらないので、どう考えてもリケーブル版の方がお得です。

内容物チェック

それじゃ、早速パッケージを開けていきましょう。
高級感!って感じよりは、シンプルで分かりやすいですね。
モノ作りについて色々と思う事もあり、国産メーカーは1個1個細かいなと思います。

内容物はこんな感じ。

  • VR3000 for Gaming イヤホン本体
  • イヤーピース (final Eタイプ 5サイズ)
  • イヤーハンガー (ロック機構付き)
  • マイク付きケーブル

まず、付属のイヤーピース。これ、単品で買うと結構いいお値段がするfinalの「Eタイプ」が、5サイズもついてきます。SS/S/M/L/LLと、これだけあれば誰の耳にもピッタリ合うはずです。

本体はABS樹脂製で、めちゃくちゃ軽いです。リケーブルは2pinですが、ロングタイプなので、フラット系は使えないので注意。Under10,000円と考えれば十分な内容物かと思います。

final VR3000 for Gaming 評価

イヤホン性能評価表

final VR3000 for Gaming の性能を、主要な評価項目ごとに5段階(1:悪い – 5:非常に良い)で評価しました。 FPSゲームでの使いやすさがメイン評価になりますが、ぜひ参考にしてみてください。

音の印象: 空間を作る響きをしながらメリハリもあるドンシャリ系
評価項目 final VR3000 for Gaming
解像度(どれだけ細かく表現できてるか) ⭐⭐⭐⭐
低音 ⭐⭐⭐
中音 ⭐⭐⭐
高音 ⭐⭐⭐
分離感(音数が多くても聞き取れるか) ⭐⭐⭐⭐
見通しの良さ(音の隙間に余裕があるか) ⭐⭐⭐
音の立ち上がり/抜けはFPSゲームに適切か ⭐⭐⭐⭐
音の輪郭をハッキリ感じ取れるか ⭐⭐⭐
聴いてて疲れないか(長く使い続けられるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
音場(空間の表現はFPSゲームに適してるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
定位感(敵の位置/方向をしっかり把握できるか) ⭐⭐⭐⭐
音から感じ取れる遠近感(足音の距離判別ができるか) ⭐⭐⭐⭐
違和感のない音の認識(自然な感覚/意識で索敵ができるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
装着感(万人の耳にフィットしそうな形状か) ⭐⭐⭐⭐⭐
充実した内容物(セット内容だけで完結可能か) ⭐⭐⭐
コストパフォーマンス ⭐⭐⭐⭐

約1万円クラス評価 / 100点満点中 / 78点
(内訳☆評価表80点☆好み点20点)

さて、音質評価になりますが、改めて聴くと割とメリハリのあるサウンドですね。低音と高音がしっかりと強調されてるドンシャリ系。リケーブルできない初期版と若干音が違う気がしており、音像が少し分かりやすくなったように感じました。

低音域

まず低音ですが、割とパワフル。響く、厚みのある低音が出てます。ゲーム中の爆発音なんかは、結構な迫力があります。 キレッキレのスピード感があるタイプじゃなくて、少しゆったりと響く感じ。これが空間表現を作ってるとも言えます。

だからか、輪郭がぼやけて聴こえる瞬間もありますね。音像がボヤっとしてるというか。多少は前のモデルと比べたら改善はされてるように思うのですが、もう一歩進んだ音になればいいなと思う部分はありますね。
複数の音が重なった時の分離感、聞き分けやすさという点では、少しマイナスに働く可能性もありそうです。余韻を残して空間表現をするイヤホンな上に、価格なりの性能なので仕方ない面はあると思うのですが…そりゃ何年も前のイヤホンですからね。

中音域

次に中音域ですが、ここは控えめな印象です。一歩引いたところで鳴ってる感じですね。

ボーカルの声をじっくり楽しみたい、みたいな音楽鑑賞には正直向いてないです。声が遠くに感じられて、ちょっと物足りなさを感じると思います。 ただ、ゲーム用途で考えれば、ボイスチャットの声はちゃんとクリアに聞き取れるし、必要な環境音を邪魔しないっていう意味では、これはこれでアリなのかなと。

あくまで主役は空間表現であって、中音域じゃないっていう、ハッキリした意思を感じるチューニングですね。最近は中音を重視したゲーミングイヤホンもありますが、分離面でイマイチになるケースはあるので、価格を考えるとこの方法が一番かもしれませんね。

高音域

最後に高音ですが、ここはクリアな印象です。シャリシャリと耳に刺さるようなキツさはなくて、長時間のプレイでも疲れにくい、絶妙なバランスになってると思います。finalの優しい耳当たりの良い音ってイメージです。

ガラスが割れる音みたいな、ゲーム中の細かい効果音をしっかり拾ってくれますね。 ただ、これも低音と同じで、どこまでも繊細に伸びていくような、見通しの良い高音っていうよりは、あくまでゲームに必要な帯域を分かりやすく鳴らしてくれる、実用性重視のサウンドかなと感じました。

音場(空間表現)と定位(FPSゲーミング評価)

上流はFiio K9と試作機を使用しました

さて、ゲーミング評価です。 結論から言うと、INZONE E9よりも僕はこちらの方が好みなくらいです。解像度が低くて、音を完全に表現出来てないって評価にはならないし、Under10,000円で購入できるのは今でも強いと思います。ただ、USB接続するドングルみたいなのは付属してませんけどね。(上流が必要な以上、コストはかかります)

音の感じ方としては、自分の頭の周りにフワッとドーム状の空間が広がるのが分かります。そこらへんのゲーミングヘッドセットより、よっぽど広いじゃん!って当時思ったのを覚えてます。 今でも十分に空間の中での定位は正確で「右後方の建物の中から足音がする」みたいな、左右、奥行きの情報は十分分かると思います。

ただ、一つだけ注意点を挙げるとすれば、音がバラバラ散らばってて、見通しがあまり良くはない。ここはfinal A4000を使えば解決するので、見通しが気になるだろうなって人はそっちを優先して買ってもいいかもしれないです。価格はもちろん上がりますけどね。

3D感を出したくて音像がボヤっとしてた部分もやっぱり残ってはいて、リケーブルできないモデルよりも少し音がハッキリした感じはあるのですが、やはり物足りなさは出てきますね。この価格帯で表現できるのはここまでなんだと思います。

ちなみに、INZONE E9は中音を結構重視してて、ボイスチャットの声をしっかりと優しい聞き心地で届かせながら、他の音も聴かせるってコンセプトだったのだと思います。解像度の低さから音を表現しきれておらず、分離が更にイマイチだったのが残念でした。FPSゲームをプレイしてて、明らかに使いづらいとVR3000 for Gamingではならなかったので、 ロングセラーの理由は分かる製品だなと改めて思いましたね。

リケーブルできるのは強い

そして、リケーブルできるのはやっぱり良いです。自分好みの音にある程度調整はできるので、このVR3000 for Gamingを買えば、数千円で音を変化させて楽しめるのは良いなと。

今回はNICEHCK SnowLunaを使いましたが、奥行感も出て全体的に音が上質になったように感じられました。個人的にfinal A4000との組み合わせがスッキリして好きですが、VR 3000 for Gamingでも悪くないです。

もしくは、もっと安いのを求めるのであればRedAgあたりが使いやすいのかなと思います。Amazonで購入できる物をなるべく今後は紹介する予定です。

良い点/気になる点

さて、ここまで色々話してきましたが、VR3000 for Gamingを実際に使ってみて感じた「良い点」と、正直に「気になる点」をポイントで伝えていきます。

良い点

  • 正直アレよりも良い
    何とは言いませんが、安く国産メーカー製を求めてるならコレ一択な状態
  • 軽量で快適な装着感
    本体が20gと非常に軽いので、長時間つけていても全く疲れません。
  • 豪華な付属品
    単品でも売られている高品質なイヤーピース「final Eタイプ」が5サイズも付属するのは、かなり嬉しいポイントです。

気になる点

  • 何年も前に発売された物がベースなので古い
    今なら他にもっと良いイヤホンがあるかもって思うくらいには古いです。
    ただ、こんなチューニングのオーディオ向けイヤホンは無いのも事実。
  • 音楽鑑賞よりもゲーム向け
    別に聴けない事はないんですが、音楽ならもっと良い音があるよと言いたい。
    本来の用途がゲームなので当たり前ですね。

こんな人にオススメ(まとめ)

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。 final VR3000 for Gamingの魅力、少しでも伝われば幸いです。

このイヤホンは、「とにかくゲームでの勝ちにこだわる、音の定位感を最重要視するプレイヤー」のための一本だと考えます。

  • 敵の位置を正確に把握して、索敵で有利に立ちたいFPSゲーマー
  • 長時間のプレイでも疲れない、軽くて快適なイヤホンを探している人
  • なるべくコスパ良く国産メーカー品が欲しい人

逆に、ゲームも音楽も一本で高音質に楽しみたい、っていうオールラウンダーを求めている人には、今ではちょっと合わないかもしれません。別に聴けなくはないんですけど、そうなるともっと良いの物はあるので。

VR4000 for Gaming発売されないかなあ…と切実に思います。

もし気になった方は、下記のリンクからチェックしてみてください。

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