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【止まらぬ進化】プロ向けチューニングが素晴らしい【ZiiGaat Luna レビュー】

どーも!おたつです。いつも見ていただきありがとうございます。

今回紹介していくのはZiiGaat Lunaになります!

フルBAのミドルクラス機種ですが、ZiiGaatからは初めての構成らしく、毎度良い製品ばかり排出してるブランドなので、今回も期待大ですね。

当記事の執筆にあたって、Linsoulさんからサンプルをいただきました。
※私のブログやYouTubeチャンネルでは、音楽用のイヤホンをゲーミングイヤホンとして、FPSゲームで快適に使えるのか検証しております。

価格とZiiGaat Lunaの特長をご紹介!

さっそくですが、このLuna、お値段はどれくらいだと思いますか? 気になりますよね! Lunaはだいたい379ドルくらいで手に入れることができます。日本円にすると、その時の為替レートにもよりますが、5万円台くらいになることが多いでしょう。決して気軽に買えるお値段ではないですが、その価格に見合う体験ができると思います。

このLunaには、片側に6つものバランスドアーマチュア型ドライバーが入っているんです。それぞれが低音、中音、高音と、担当する音域が分かれているので、一つ一つの音がとってもハッキリ聞こえるんですよ。

たとえば、サブベースを担当するSonion製のドライバーが2つ、中音域にはKnowles製のドライバーが2つ、そして高音域にもKnowles製のドライバーが2つ、合計6つものドライバーが、それぞれの音を最高の形で届けてくれるんです。

内容物をチェック

さて、内容物ですが、付属品もかなり豪華。
まず目を引くのは、大きくて頑丈なキャリングケースです。これなら、イヤホンをカバンに入れて持ち運ぶときも安心ですよね。
中にはイヤホンだけでなく、ケーブルやスティック型アンプなんかも一緒にしまえるくらいのゆとりがあります。ちょっと大きめなので、普段使いのカバンにはかさばるかもしれませんが、自宅で保管するのにもぴったりです。

ケーブルは3.5mmの一般的な端子と、4.4mmのバランス接続端子の両方に切り替え可能です。これがあれば、色々なオーディオ機器に繋いで、Lunaの最高の音を楽しめますね。

そして、色々な種類のイヤーチップが付属しています。シリコン製のイヤーチップが2種類と、フォーム製のイヤーチップです。ソフトイヤーズU.Cっぽいのが元からついてくるのは嬉しいですね。

ZiiGaat Luna 評価

イヤホン性能評価表

ZiiGaat Luna の性能を、主要な評価項目ごとに5段階(1:悪い – 5:非常に良い)で評価しました。 FPSゲームでの使いやすさがメイン評価になりますが、ぜひ参考にしてみてください。

音の印象: キレの良い開放感のあるドンシャリ系
ZiiGaat Luna ZiiGaat Luna
解像度(どれだけ細かく表現できてるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
低音 ⭐⭐⭐
中音 ⭐⭐⭐⭐⭐
高音 ⭐⭐⭐⭐⭐
分離感(音数が多くても聞き取れるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
見通しの良さ(音の隙間に余裕があるか) ⭐⭐⭐
音の立ち上がり/抜けはFPSゲームに適切か ⭐⭐⭐⭐⭐
音の輪郭をハッキリ感じ取れるか ⭐⭐⭐⭐⭐
聴いてて疲れないか(長く使い続けられるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
音場(空間の表現はFPSゲームに適してるか) ⭐⭐⭐⭐
定位感(敵の位置/方向をしっかり把握できるか) ⭐⭐⭐⭐⭐
音から感じ取れる遠近感(足音の距離判別ができるか) ⭐⭐⭐⭐
違和感のない音の認識(自然な感覚/意識で索敵ができるか) ⭐⭐⭐
装着感(万人の耳にフィットしそうな形状か) ⭐⭐⭐⭐
充実した内容物(セット内容だけで完結可能か) ⭐⭐⭐⭐⭐
コストパフォーマンス ⭐⭐⭐⭐

80点満点中 / 70点

さあ、いよいよ本題の音質評価です! Lunaの音は、フルBAですが不足感なく、かなり良いのでは?と思ってます。
最近はBAの完成度もどんどん上がってて「フルBAだからな」とあまり思わなくなりました。欠点が5万円台の価格帯でも無くなってきてるなと…

低音域

イヤホンの種類には、大きく分けて「ダイナミック(DD)型」と「バランスドアーマチュア(BA)型」があります。
ダイナミック型は、どちらかというと迫力のある低音が得意なんですが、BA型はもっと繊細な音が得意、というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

このLunaの低音は、ダイナミック型?と思うくらい、満足感のある、楽しい低音を聴かせてくれます。ズンズンと響くような重低音というよりは、心地よく響くベースが特徴です。ドラムの音とか、厚みとパンチがあって、聴いていてとっても気持ちがいいです。

ただ、とにかく深い重低音が欲しい!という方だと、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。そこはダイナミックドライバーを搭載したイヤホンとはちょっと違うかなと思います。
ですが「バランスの取れた、上質な低音」で間違いはないです。

中音域

中音は、ほんのりとした温かみが特徴です。
この温かみが、楽器の音に厚みと豊かさを加えてくれます。
そのおかげもあり、思わず聴き入ってしまうような魅力がLUNAにはあると思います。

ボーカルは、一歩引いたような印象を受けますが、歌詞もしっかりと聞き取れます。それもあって、ごちゃつく感じが減りますね。

プロ向けのイヤホンというと、ボーカルが前面に出てくるものが多いですが、Lunaは楽器の音もボーカルと同じくらい大切にしている印象です。楽器一つ一つの音が、リアルに聴こえてきて、ほんのりとした温かみが聞き心地の良さを出してくれてます。

高音域

高音域、「開放感」と「キラキラ感」という言葉がぴったりかなと。
シンバルやハイハットの音は、とてもクリアで、耳に刺さるような不快感は一切ありません。
むしろ、空中にふわっと広がるような、そんな心地よい響きを感じることができます。

この響きは空間表現にも繋がってる気がするんですよね。
高い音の帯域を少し持ち上げる事で、空間へさらに広がりが出るのでは?と思います。
キラキラした感じも出るので、音楽的にも楽しくなりますよ。
音楽が立体的に広がるような、そんな感覚を味わえます。

ただ、多少上に上がりすぎて空間の余白を消してる?
そして高音域が少なからず強調されてるので、人によっては「ちょっとだけ音が鋭く聴こえるかな?」と感じる場合も。私はかなり敏感なタイプですが、気にならないので、絶妙な高音だと思いますけどね。

音場(空間表現)と定位(FPSゲーミング評価)

上流は試作機とFiio K9 PROをつかっております。

ゲームでの使いやすさはFiio K9 PRO < 試作機 でした。
K9 PROだと索敵の違和感が強く出ます。
横へ変に音が伸びるような感じが特に…

さて、LunaのFPSゲーミング評価ですが、聞けば聞くほどに、フルBA機が5万円台でここまでの性能を出せるようになったんだなと思いました。

色々な要素が混じってようやく、ゲームで『使いやすいか・使いにくい』か決まるわけですが、スタジオやステージで使う人が音をカッチリ聴く事も想定しているので、定位はまず悪くないです。
音を気持ち良く聴く要素を絶妙に入れてるのが、ゲームでの使いやすさを出してくれてるのかなと思う部分もありますね。

高音域や低音域の響き/伸びが空間の掴みやすさを作ってくれており、ここがカチッとしすぎてたらキレが良いだけの面白味のないサウンドになります。好みもあると思うのですが、多少は響きや伸びがある方が、遠近感を演出してくれたり、FPSゲームをする上で味方になってくれるイメージが強いです。空間表現も良好です。

試作機との組み合わせであれば、後方の音も分かりやすく、認識がとてもしやすかったです。

音が上に浮かぶとFPSゲームで使いづらいと考える
このイヤホンは奥縦方向が広く、横方向が狭い?

逆にスタジオを意識して作ってるところのデメリットになってるのが『見通しの良さ』で、悪いわけではないのですが、音に隙間があって余白のあるような聞こえ方にはなってないです。しっかり分離してるので、見通し良いように思うのですが、私の考えてるスッキリ感とは違うように思います。高音と低音が少し中央に浮かんできてるのが足を引っ張ってる感あります。

分離や解像度で全然カバーできてるんですけどね。5万クラスくらいからは性能でカバーできてると思う事多いです。

音楽での見通しの良さと、FPSゲームでの見通しの良さは違うのかな?
悪いわけではないんだけど、余裕が無いというか…なんというか…

少し前に発売された物でZiiGaat Arcanisという機種があるのですが、空間の余白はそちらの方が感じやすく、音の密集感は少ない印象でした。モニター系=音が密集するイメージで、LUNAもそれをベースに考えてるのだと思います。

足して割れば結構良い感じになるんじゃない?と思いましたね。
普通に使いやすいんだけど、突き詰めると完璧ではないのかなと。

ZiiGaat Lunaの良い点/気になる点

さて、ここまで色々と話してきましたが、LUNAを実際に使ってみて感じた「良い点」と、正直に「気になる点」をポイントで伝えていきます。

良い点

  • 聴き疲れしにくい、心地よい音質: 長時間音楽を聴いていても、耳に負担がかかりにくい、優しい音作りが魅力です。
  • BA型とは思えない、満足感のある低音: BA型イヤホンのイメージを覆すくつがえす、厚みとパンチのある低音を楽しめます。
  • 開放感とディテールを両立した高音: 広がりと輝きのある高音で、音楽の細部までしっかりと聴き取れます。
  • 豊富な付属品: 高品質なモジュラーケーブルや、複数種類のイヤーチップなど、すぐに使える充実した付属品が良いです。

気になる点

  • 極端な重低音を求める人には物足りない可能性: 強烈な重低音の物理的なインパクトを求める人には、少し物足りなく感じるかもしれません。
  • ボーカルが前に出すぎるのが好きな人には不向き: ボーカルが他の楽器に比べて一歩引いたような印象なので、ボーカルが主役の音楽を聴くのが好きな人には、少し物足りない可能性。
  • 「リファレンス」ではない: プロ向けの「スタジオモニター」のような正確さを謳ってはいますが、厳密な意味でのニュートラルな音ではなく、より「楽しく、心地よい音」という印象です。

ZiiGaat Lunaはこんな人にオススメ(まとめ)

ZiiGaat Lunaは、一言で言うなら「分析的すぎず、音楽も上質に楽しめるバランスの取れたイヤホン」です。スタジオモニターのような正確さを持ちつつ、聞き心地の良さを入れ込んでる絶妙なチューニングだと思います。

音のバランスが非常によく、低音から高音まで、どの音域も聴き応えがあります。特に、BA型イヤホンとは思えない豊かな低音と、開放感あふれる高音は大きな魅力だと考えます。

  • 聴き疲れしにくい、心地よい音で音楽を楽しみたい方
  • 楽器の音のディテールまでしっかりと聴きたい方
  • イヤホンで立体的な音の広がりを体験したい方
  • 普段使いから、ちょっと本格的なリスニングまで、一台で楽しみたい方

逆に、とにかく強烈な重低音のパンチが欲しい方や、高音に極端に敏感な方には、もしかしたら他のイヤホンの方が合うかもしれません。

分析と心地の良さを両立したようなサウンドを求めてる方に検討してもらえればと思ってます。
もし気になった方はリンクからチェックしてみてください。

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